目からコグ!Vol.1 親子の会話を分析!~円満な親子関係の秘訣を探る~

コグニティの会話解析AIサービス「UpSighter」で、
ビジネスシーンにとどまらない、
あらゆるコミュニケーションを見える化するプロジェクト
『目からコグ!』

コグニティの会話解析AI「UpSighter」で、ビジネスシーンにとどまらない、あらゆるコミュニケーションを見える化し(=コグり)ます!「見えないものを形にし、ユニークな視点を提供することで世の中はもっとよくなる」。私たちがそう信じて発信するプロジェクトです。どうぞご愛読ください!


8組の親子の日常会話をコグる!

さて、記念すべき第1回目は「親子関係」を取り上げます。皆さん、普段お子さんとは良い関係を築いていますか?「もちろんバッチリ!」あるいは「口げんかばかり」「思春期? 質問しても話が続かない」などなど身近な相手だけに、あるいは多忙を理由にか、冷静に関係を見つめ直すことが少ないかもしれませんね。そこで、普段よく会話するという親子とそうでない親子、8組の日常会話の音声を分析し、両者の会話にどのような違いが見られるのか、コグります。

このプロジェクトでは、コグニティがビジネスコミュニケーションの改善ツールとして提供している「UpSighter」を使って順を追ってレポートしていきます。このUpSighterの解析の指標となるポイントは大きく分けて5つ。「話題の豊富さ」「数値的データ」「主張の理由」「具体的な説明」「そのほか」
これらを数値化することで会話そのものを見える形として表現します。
さて、どんな特徴がわかるでしょうか?


普段「よく話す親子」は、バラエティ豊富&ロジカル

まず、親子の会話がどのような話題で構成されているかという「話題の豊富さ」を見ていきます。
普段よく話す親子」は1回の話題の中で語られる起点となる話が全体の約40%を占める傾向が出ました。一方「あまり話さない親子」では、具体的なことを何度も繰り返し話す、という傾向が最も高く出ており、数値としては全体の会話中の約35%を占める結果となりました(図1)。

図1:情報の種類(クリックして拡大)

また、どんなストーリーで話が進んでいるのかという論理展開を見ると、「よく話す親子」は話の分岐と流れが多様。つまりいろんな話に枝分かれして展開していきますが、説明もていねい。一方そうでない親子では、話がすっと流れるものの、どうも会話が続いていないようです(図2)。

図2:ロジック構成の出現回数(クリックして拡大)
図2:ロジック構成の出現回数(クリックして拡大)

話の内容をより理解するためには、なぜそう考えるのか「主張の理由」が語られるとスムーズに進むと言われますが、その点はどうでしょうか。
「よく話す親子」の場合5回に1回は主張の理由が出てきますが、そうでない親子では10回に1回しか出て来ていません。こういった「主張の理由」が語られる、スティーブ・ジョブズのプレゼンにも見られる傾向で、ビジネスでは好ましいとされていますが、親子の会話においてもややその傾向にありそうです。


「よく話す親子」「あまり話さない親子」の“親”の違いは、質問の投げ方

では、両親子の「親」と「子」それぞれにスポットを当ててみましょう。双方の親子とも文字数換算で量的に大差ないものの、「あまり話さない親子」は親と子ほぼ半々、「よく話す親子」の割合は7:3と、やや親が話している割合が多くなっていました。

さらに、「よく話す親子」の親は、単純に「〜したんだよね?」といったYesかNoで答えられる質問を親から多く投げており、「あまり話さない親子」の親は、「何で?」「どこがおもしろかったか?」といった複雑な回答が求められる難しい質問をたくさんしています(図3)。

図2:質問種類別の検出回数(クリックして拡大)
図3:質問種類別の検出回数(クリックして拡大)

そのほか「よく話す親子」は、普段から事前情報が共有されているためか、あれ、それ、これ、といった指示語が多くなる傾向が出ました。また、コグニティが保有する解析データから自動採点によって得点化。
すると「普段話している」との自己評価とは反し、数値上では「あまり話さない親子」の特徴が出た親子もいました。


「よく話す親子」になるための秘訣は?

あらためて、「よく話す親子」の特徴を、そしてUpSighterで提案する具体的な改善策をまとめてみます。

「よく話す親子」の特徴

  • 話す内容が豊富で、一度出た話題について再度説明するような場面が少ない
  • 親がYesかNoで答えられる単純な質問をたくさんしている
  • 主張の根拠を話している

つまり、「よく話す親子」になるためには、
【1】単純な質問をたくさんする
【2】同じ話は要らない
【3】根拠も必要

以上の3点をポイントにすると良いという結果が出ました。
ここからは私見ですが、「よく話す親子」といえば子どものほうがよくしゃべると予想しましたが、結果はその逆。また「あまり話さない親子」は質問も単純かと思いきや、結果はこれも逆。話さないからこそ、つい深堀りして質問してしまうのでしょうか。皆さんはどのような点が目からウロコでしたか? 
次回もどうぞお楽しみに!


コグニティでは、会話解析AIサービス「UpSighter」を使って、あらゆる会話を見える化することが可能です。「こんなシーンを解析してビジネスに活用したい」「一緒に共同開発したい」「取材したい」など、お気軽にお問い合わせください。

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